エムドゲインとバイオオスを使った歯周組織の再生治療

エムドゲインの効果

エムドゲインはジェル状のお薬で歯周病によって失われたセメント質を再生させる役割があります。

 

セメント質は歯根の表面を覆っている歯の組織の一部で骨と歯をつなぐという重要な役割があります。

逆にいうとセメント質が無い状態では、骨があっても結合することができないため、噛む力を受け止めきれないだけでなく、細菌に対して抵抗性が弱く歯周病が再発しやすくなります。

 

福嶋歯科医院では歯周組織再生療法を行うときは必ずエムドゲインを使います。

 

Bio-Ossの役割

Bio-Oss(バイオ-オス)は、ウシから作った顆粒状の骨材料です。

 

骨が再生するためには「組織工学の3要素」というものを揃えなければなら無いのですが、顆粒状の骨はその1つである「足場」の役割があります。

牛の骨が直接自分の骨になるわけではなく、体の中の細胞が骨を作る「骨芽細胞」に変化する時に、まずは落ち着ける場所に定住し、それから増殖・分化します。

 

Bio-Ossは、骨芽細胞が落ち着ける環境を作るための材料です。

 

Bio-Guideが必要な理由

Bio-Guide(バイオガイド)はウシから作られた溶けてなくなるタイプのバリアシートです。

 

エムドゲインやバイオ-オスを入れた後により上からシートをかぶせてあげることで、骨芽細胞がより安定した環境で分裂し、骨を作りやすくなります。

バイオガイドは血管が入り込みやすくなっている構造になっているので術後の血管新生がより早く起き、歯周組織に再生をしやすい環境に整えてくれます。

 

また骨は成長が遅いのに対し、上皮は成長が非常に早いため、骨ができて欲しい部位に上皮が入り込んでしまうのを防ぐ役割もあります。

体の中で自然と吸収される成分でできているので、術後はそのまま放置しても大丈夫です。

 

歯周組織が再生しやすいパターンとは

今回のように骨の真ん中が窪み周りを骨で囲まれている「垂直性骨欠損」と呼ばれるパターンの場合は、再生療法が奏功しやすいです。

理由としては周囲から血管が入り込みやすいことや入れた再生材料が安定しやすいことなどが挙げられます。

治療前
治療前
治療後
治療後
主訴 歯周病を治したい
治療内容 急速進行性歯周炎にて来院された患者様の左下の小臼歯部に対して、「Emdogain Gel(エムドゲイン ゲル)」「Bio-Oss(バイオオス)」「Bio-Guide(バイオガイド)』の3種類の材料を併用して歯周組織の再生治療にあたった症例です。

初診時の歯周病検査で8㎜の深い歯周ポケットがあり、歯茎を開いてみると5ミリ以上の骨の陥没が認められました。
この陥没した部分は「肉芽(にくげ)」と呼ばれる軟組織に満たされていて、歯根には歯石が多量に沈着していたため、これらをきれいに除去し感染源を徹底的に除去した後に、3つの材料を配置し縫合を行いました。

約1年後の検査で、骨欠損が新たな骨で満たされている像が確認できます。
また歯周病検査でも歯周ポケットが3㎜と正常な値に改善しました。

今後は歯周病が再発しないようにホームケアと定期的なメインテナンスが必要です。
患者様の年齢 30代
患者様の性別 女性
治療期間 1年
治療費 15万円
治療で得られるメリット 失われた歯周組織を再生することが出来る
治療する際に起こる
リスク・副作用
一時的に知覚過敏症状が現れることがあります。また術後に部分的な歯肉の退縮が生じる場合があります。

歯周病なら多摩市永山の歯医者「福嶋歯科医院」

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