インプラント治療は歯科治療の中でも新しい治療法です。まだ保険適用はされておらず自費治療となっています。
今回は患者様からよく質問のあるインプラントについて主にデメリットに焦点をあてて解説をしていきます。
インプラントのデメリット
インプラントのメリット・デメリットはその治療を受ける患者さんの環境によって変わってくるかと思いますが、一般的には実費を負担しなければならないことが大きな欠点として捉えられることが多いです。
実際、当院でもインプラント治療を行なっておりますが治療費は1本あたり40万円前後となっています。
またもう一つのデメリットとして、インプラントを入れるにあたり「必ず手術が必要である」というのも敬遠される理由の1つです。
『手術』と聞くとどうしても怖いイメージや大掛かりなイメージがあるのだと思います。実際に使う器具などの数も多くなりますので、治療としては大掛かりな部類に入るかもしれません。
しかし、あまり広く認識されていませんが、『歯科治療』はどの治療もほぼ外科手術です。
例えば、虫歯を取り除くのも麻酔をして病巣を外科的に取り除くという“手術”ですし、「神経の治療」も歯の中の神経と血管の入っている組織を外科的に摘出する外科手術にあたります。
そのためアメリカなどでは『歯科医師』は『歯の外科医』と表現されています。
話が脱線しましたが、インプラント治療はこういった普段の治療の延長線上にあるものと捉えてください。
インプラント治療の価格がクリニックによって違うのはなぜ?
これも非常に多くの方から頂く質問です。
基本的に保険治療とは異なり自費治療は病院ごとに価格を設定しています。
インプラント治療は非常に技量が必要な治療ですので、その病院ごとに技術料であったり治療を行うにあたり必要な経費であったりを元に設定しています。
インプラントだけを専門的に行なっているクリニックでは揃えなければならない機材が限られてくるので、その分患者様に提供できる費用を抑えることができるでしょう。
しかし、ここに落とし穴がある場合があります。
それを解説するためにはまず『どうしてインプラント治療が必要になったのか?』ということを考えていかなければなりません。
インプラント治療が必要な状況とは?
『インプラントを入れる』ということは『何かしらの理由で歯が無い』ということに他なりません。
ではまずは歯がなくなる状況を列挙してみましょう。
- 虫歯
- 歯周病
- 事故
- 生まれつき無い
- 矯正治療のために抜く必要があった
おそらくほとんどがこのどれかに当てはまると思います。
では次のデータを見てましょう。
ある機関の調べによると日本人が歯を失う原因のほとんどが「虫歯」と「歯周病」によるものです。
この中の「破折」という項目はものすごい力が歯に加わって歯が割れてしまうことにより起きますが、健康な歯が割れることは滅多にありません。
多くは大きな虫歯になったことのある歯を治療した後に割れています。つまり虫歯によって引き起こされる状態だと考えてください。
この表から分かることは『細菌感染症』による病気が歯を失う原因の8割以上を占めているという事です。
そしてこの細菌はたとえ自覚症状がないとしても、残っている他の歯にも感染していると考えるのが自然です。
つまりインプラントで失った歯を補うことも大事ですが、そもそもそうなってしまった原因を取り除かなければ今度はインプラントが同じ病気になってしまうのです。
インプラント治療のもうひとつのデメリット
冒頭でインプラントは新しい治療だというお話をしました。そのためインプラントに起きる病気も新しい病気として認識されています。
『歯周病』という言葉をご存知の方は多いと思いますが、『インプラント周囲炎』という言葉あまり馴染みがないのでは無いでしょうか?
簡単にいうと「インプラント版の歯周病」です。
実は今世界中の医療機関が、新しい病気「インプラント周囲炎」の治療法を研究しています。
上の写真はインプラントの表面を拡大したものです。
表面がボコボコしていますね。これはインプラントがより骨とくっつく面積を多くするためにあえて粗造に加工してるからです。
しかし、歯周病をきちんと治してない方がインプラントを入れるとバクテリアが感染してしまうのです。
いまのところ、このボコボコにいる細菌を取り除く方法が見つかっておらず、金属製のブラシを使ったり抗生物質やレーザーを使ったりと色々実験してどれが効果があるのかを研究している最中なのです。
インプラント治療は総合的に治療できるところで行うのがベスト
こういった理由から『インプラント治療だけを専門的に行なっている病院』では歯周病などの細菌感染症は治療をしていないことがあり、せっかく入れたインプラントも長持ちしないことになります。
ですのでインプラント治療をする際は『歯周病』も治療している病院を選ぶようにしましょう。
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